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休暇の初日ははやてと一緒に過ごすことで消費できたし今日はフェイトのためのカリキュラム作成と軽めのトレーニング、そして昨日買ってきた小物の整理で終わった。
三日も休暇を与えられてどうなるかと思ったがどうにかなりそうである。
だがそれよりも気になることがある。カレンダーを見ると明日は日曜日だ。つまり学校は休みでフェイトたちにとっては一番の遊び時だ。
だがフェイトはその明日一日をアースラで過ごすことになる。もちろん遊んでなんかいられない。
食事時に僕が代わるから遊びに行くといいといったがやはり聞き入れてはくれなかった。
電話が鳴っている。フェイトの学校をはじめとしたここで過ごすために必要だということで固定電話をつけているが使うのは主にエイミィと母さんだ。
フェイトは携帯電話を使うし僕はわざわざ電話をかけてくる相手がいない。だから電話を取るのはエイミィか母さんの仕事だ。
「…はい。クロノ君、電話だよ」
僕に電話?
心当たりはないんだが。
「はい、クロノです」
「あ、クロノさん。夜分遅くにすみません」
「シャマル?」
「はい。実はクロノさんにお願いしたいことがありまして」
ピクニック
特に準備する物もないので普段通りの格好で財布だけ持って家を出る。
すでに皆アースラに行ってしまったので戸締りもしっかりとしてい置かないといけないな。
向かう先ははやての家だ。昨日頼まれたのははやてのことで、なんでも休みの予定だったのが突然仕事が入ってしまいはやてが独りになってしまうらしい。
フェイトをはじめ、他の友人も今日は予定が入っているそうではやてと一緒にはいられないらしい。
肝心のはやては一人でも大丈夫だと言っているそうだが一人にしておくのは不安なのだと言う。
それは肉体的なことよりもむしろ精神状態の話だ。
フェイトから少しだけ聞いたがやはりリインフォースの件をまだかなり引きずっているようだ。表向きはそれを見せないようにしているようだがシャマルはそれに気がついてしまった。そのため誰か一人でもはやての傍にいてほしいそうだ。
僕としても断るだけの理由はなかった。
闇の書事件が終わってからまだ半年と経っていない。
彼女にとって見ればとても大切な家族がいなくなってしまった事件だ。それもその理由が自分の為と自責の念もあるのだろう。
僕には大切な人を失ったことは一度しかない。その一度にしてもまだ死について実感できないほど幼かった頃の話だ。
そのただ一度、父さんを失った時、僕にとってはどこかに行ったというだけでそれほど悲しいことでもなかった。幼かったことに加え、仕事で家に帰ってこれないことなどよくあったからだ。だから悲しんでいたのは母さんであり、グレアム提督でありリーゼ達だった。
救えなかったことはある。守れなかったこともある。その一つ一つを僕は覚えている。だがそれでも大切な家族が自分を救うためにいなくなってしまったはやての悲しみに比べればまだ小さなことだと思う。
だからはやてがそれで少しでも元気になってくれるなら、僕にできることは何でもしよう。
まあ個人的意見を言わせてもらうならばはやてといるのは僕よりもフェイトのほうが適任だと思うのだがそれはエイミィによって止められてしまった。
『はーい』
呼び鈴を鳴らすとすぐに返事が返ってきた。
「クロノ・ハラオウンです」
『はい、ちょっと待っててくださいね』
声が途切れたと思ったらすぐに玄関が開いて車椅子に乗ったはやてが出てきた。
「おはようクロノ君、今日はよろしゅうな」
「こちらこそ。本当はフェイトと代われればよかったんだがすまない」
「気にせんでええよ」
そう言われても気にするものは気にする。とはいえあまり気にしすぎるのも失礼か。
「…………」
「…………」
「…………」
「…どうかしたのか?」
はやてがこっちを見たまま何も言わないんだがどうしたらいいんだ?
「……はぁ」
「もう、クロノさんもだめですよ。せっかくはやてちゃんがいつもよりお洒落しているのに何も言わないなんて」
「いや、僕はそもそも普段のはやてがどんなかっこうしているのかすらよく知らないんだが」
はやてと顔をあわせた回数はまだ10回にも満たない。それなのにどうかわったかなんてわかるわけないんだと思うんだが……
「そやな、気にすることでもあらへん。じゃあシャマル、戸締りよろしゅうな」
「はい、安心して出かけてください」
「どこに行くんだ?」
「だいぶ暖かくなったし陽気もええ、クロノ君もじっとしていてるよりも身体を動かす方がええやろと思うてピクニックに行こうかと思うてんね」
「ピクニックか。わかった、付き合おう」
たしかにそれなら僕にとっても運動になる。それに自然の中でのんびりするのもいいしな。
「ほな出発や」
少し甘く見ていた。
目的地としてはやてが選んだのは登山道も整備されているし道路も通っている場所だったがそれでもそれなりに高い山だった。
バスに乗って麓までやってきたが残りは歩き、それも僕が車椅子を押していかないといけないわけだ。だが思ったよりも傾斜がありなかなかの重労働だ。
最初のうちは特に何も感じなかったが時間が経ってくるにつれて徐々に辛くなってくる。
「クロノ君、大丈夫か?」
「このぐらいならまだ平気だ」
「せやけど結構重いやろ。車椅子もやけど荷物もあるんや。それにもうそろそろお昼時や」
もうそんな時間だったのか。だとすると少なくとも一時間以上は歩き続けているわけか。道理で少し疲れが出てくるわけだ。
「もう少し登ったら広場があるからお昼にしよな」
「ああ、そうしよう」
じゃあもうひとふん張りだな。
山の中腹にある広場は思っていた以上に広く、また壮観な眺めだった。
高台からは広場の向こうに町並みが見下ろせ、その向こうには遠くまで広がる海が見える。
車で来ることもできるためか子供連れの家族やペットを連れて来ている人が多く、広場で遊ぶ子ども達や動物の平和な姿が心を和ませる。
「いい場所だな」
「そうやろ、ここならザフィーラも走り回れるやろ。まあ今は小型犬になっとるから公園でも問題あらへんのやけどな」
「そうだな、アルフも喜びそうだな」
主であるフェイトと違い活動的なアルフもここでなら思いっきりはしゃぎまわるだろう。もっともあのザフィーラがここで駆け回る姿はあまり想像できないが。
「荷物の中にシートがはいっとるから敷いてもらえるか?」
「わかった」
車椅子に括りつけてあった袋からシートを取り出して芝生の上に広げる。多分最近買ったのだろう、大の大人が数人入れるだけの大きさがある。それを四つ折にして敷く。僕とはやてだけならこれで十分だ。
「よっと」
「待て」
自力で車椅子から降りようとするはやてを止める。
そしてはやての膝の裏に腕を入れ、もう一方の手をはやての肩に回して抱え上げる。
「まだ足は動かないんだから無理はするな」
「お、おおきに、ありがとな……」
何で顔を赤くするんだって、そういえばつい一昨日に似たような状況で勘違いされたばかりじゃないか。
僕は馬鹿か、はやてが気にするのも当然じゃないか。
「ク、クロノ君」
「な、何だ?」
うっ、顔が近い。待て落ち着け。こうして抱え上げることに何の問題もない。足が動かない人を移動させる時にこうするのは正しいことだ。だから何も恥ずかしいことはないんだ。だからいつまでもドキドキしていないで落ち着け僕。
「は、はよう下ろしてな」
「わ、悪い」
シートの上にはやてを座らせる。そして車椅子から袋をはずし、はやてに渡す。
ふう、ようやく動悸が落ち着いてきた。
「さて、さっそくお昼にしよか。お弁当作ってきたんや」
袋の中から出てきたのは二段重ねの重箱と水筒だ。
「クロノ君の好みがわからへんかったから適当に作ってきたわ。嫌いな物があったら言ってな。これお箸や」
「ありがとう。好き嫌いはないから問題ない」
「それは良いことやね。ほなぎょうさん食べてな」
「ほどほどにね」
重箱の一段目にはお稲荷さんやおにぎり詰まっていて、二段目には出汁巻き卵やウインナー、和え物や煮物などが入っている。かなり手の込んだお弁当だ。
「これだけ作るのは大変だっただろう?」
「慣れればそうでもあらへん。本当はシグナムたちにもお弁当持たせたいんやけど帰ってこれへん時もあるからなかなかな」
「食堂もあるし大丈夫だろ」
「せやけどやっぱり愛情たっぷりのお弁当持たせたいんや。どうにかならんかな?」
「本局だと難しいかもしれないがアースラならすぐに戻れるし問題ないと思う。けどはやてのことだから誰かに渡して他の誰かに渡さないのは我慢できないか」
「せやな、渡すならみんなに渡したいな。あんまし我侭も言えへんしそのくらい我慢せんとな」
なのはやフェイトもそうだがはやてもしっかりしている。僕としてはもう少し周りに我侭を言ってもいいと思っているんだが。
それにしてシグナムやヴィータから聞いていたがはやては料理が上手だな。エイミィやアルフもなかなかだがはやてはそれ以上だな。
……エイミィ、君は女としてはやてに負けていないか? このままだと本当に行き遅れるぞ。
「どや、美味いか?」
「ああ、たいした腕だ。僕ではこうはいかない」
「それは良かった。にしてもクロノ君も料理するんか。そういえばお花見の時焼きそば焼いてたわ。あれおいしかったでぇ」
「士官学校のサバイバル演習で一通りやったよ。だから家庭料理はあまり得意じゃない」
「焼きそばはサバイバル料理なんか?」
「小麦粉や麺類は保存が利くから重宝したよ。後はその辺にある物で食べられる物とそうでない物を見分けて適当に入れて焼いた」
「……難儀やな」
「まったくだ」
あれは大変だった。同じグループの人間が間違えて毒のあるのを入れて問題になったり、食べられる物が見つからなかったり問題も多かったからな。リーゼたちとの戦闘訓練の次に辛かった。
「フェイトちゃんもやるんよな。大変や」
「アルフもいるし大丈夫だろ」
そんなことを話しながら摘んでいるだけでもだいぶ量が減ってきた。
おいしい物はどんどん入っていくんだな。
最後の一つを口に入れて食事が終わる。
僕が重箱とごみを片付けているうちにはやてはコップにお茶を注いでくれた。
「はい」
「ありがとう」
食後のお茶は美味いな。なぜ母さんはこれにミルクと砂糖を入れるのか本当に謎だ。なのはも最初見たとき驚いていたのだから正しい飲み方ではないはずなんだが。
「いい陽気やな、眠うなってきおった」
本当にいい陽気だ。ここまで来た疲れもあって僕も少し眠くなってきた。
「もう少し休んでいくか」
「そやね、少しお昼寝しようか」
さすがに寝転がるには狭いからシートを四つ折から二つ折りに替える。そうすると二人で寝転がっても十分なスペースができる。
青空を眺めているとうとうととしてきた。
たまにはのんびりするのも悪くないな。
目を開けると頂点近くにあった太陽がだいぶ下がってきている。
時間を確認するとどうやら二時間は眠ってしまっていたようだ。そろそろ起きて帰る支度をしたほうがよさそうだ。
あれ、なんか右腕が重い。まるで何かが乗っているようだ。
「ん〜〜」
えっ!? 何ではやての声がこんな近くから聞こえるんだ。
おそるおそる顔を右に傾けると顔が引きつったのがよくわかった。
はっきり言おう、僕の右腕を枕にしてはやてが眠っていた。
どうしよう、下手に動くとはやてを起こしそうだ。だがこのままでいるわけにもいかない。はやての顔はすぐそこにある。もしこんなところを誰かに見られでもしたらどんな勘違いをされるか想像するのは難しくない。
まずははやてを起こさないように腕を抜かないと。
まずは身体をはやての方に向け、左手で頭を持ち上げて腕を抜き、そっと降ろす。それで終わるはずだ。
身体をはやての方に向ける
――少し身じろぎしたが起きてはいない。
次に左腕をはやての頭を持ち上げる。前からだと支えづらいから頭の後ろに回して下に入れ、持ち上げる。
――頭を持ち上げるときに動いたが問題はない。
勢いをつけすぎないようにゆっくりと右腕を抜いていく。
「ん〜、あかん、熟睡してもうた」
――なんでこの状況で目を覚ますんだよ!
わざとなのかと思いたくなるほど最悪なタイミングだ。
僕の左手ははやての後ろへと回り頭を抱え上げている。
僕の右手はようやく手首が抜け始めたところで手ははやての頭に添えられている。
客観的に見てどんな光景に見えるかというと、おそらくは僕がはやての頭を自分の方に寄せようとしているように見えるはずだ。
はやての顔の近さによる羞恥心よりもこれから起こるだろう出来事にたいしての恐怖が芽生える。
もしこのことが誤解したはやての口から聞かされればシグナムたちはもちろんフェイトやなのはにも襲われかねない。だがどう説明すればいいんだ? ありのままに言ったところで信用してもらえるのか?
考えがまとまらない。思考がしっかりと働かない。ど、どうすれば……
「……うわぁ、く、く、く、クロノ君、何しとんねん!?」
状況に気がついたはやてが飛び退いてくれたがほとんど動いていない。足が動かないはやてじゃ上体だけしか動かせないしはやての頭は僕の左手が支えている。
しまった、今手を離せば少なくとも距離を離すことだけはできたじゃないか。
「ま、まさか……」
いけない、頭がほとんど動かないことに気がついたはやてが何か言う前に動かないと。
「こ、これは……」
だめだ、ろれつが回らない。
「………………」
「あ、あのな……」
「………………うん」
あれ、はやて、何でそんな目を潤ませて僕を見つめるんだ?
まさか泣くのか? それは困る。
「クロノ君なら……ええよ」
な、何を言っているんだ君は!?
ああもう、とにかくまずははやてから手を離さないと……
……なんで動かないんだ。腕はおろかはやてから視線をはずすこともできない。まさか魔法? 馬鹿な、そんなはずがないだろうが、何を考えているんだ。それになんではやても自分から離れようとしないんだ。そうしてくれれば簡単なのに。
それにさっきのはやての言葉、まさか…………って何を考えているんだ。はやてはフェイトと同い年だぞ。僕と五つも離れているんだぞ。
だけど目が離せない。僕はどうしてしまったんだ?
「………………」
「………………」
「きゃあ! お願いだからこっちに来ないで」
ん? 今聞き覚えのある声がしなかったか?
はやてから手を離して体を起こす。どうやら今の声のおかげで頭が冷えてくれたようだ。
「今のは?」
はやても腕の力だけで体を起こして声のしたほうを向かせている。どうやら僕の勘違いというわけではないようだな。
「…君はそこで何をやっているんだ?」
「何やってんの?」
「ええっとですね……」
本来ここにいるはずのない彼女は足に擦り寄ってきた犬を押し返しながら困った顔を浮かべている。
「確か君は今日、仕事が入っていたはずだと記憶しているんだが?」
「どういうことなんか説明してもらえんか? シャマル」
「お、おほほほほ……」
笑ってごまかそうとしても無駄だ。その手に持ったハンディカムが何をしていたのか全てを物語っている。
「さて、これはどうしたものだろうな?」
「そやね、シャマルにはぎょうさん訊かなきゃならんことがあるようやな」
「きっとさぞかしたいそうな理由があるんだろうな」
「それも後でゆっくり聞くとして、まずはそのデータを渡してもらえんか?」
穏やかな声で言っているが雰囲気としては脅迫だ。もちろん僕も同じ気持ちだから邪魔をするつもりもないが。
「おほほほほ…………はい」
まったく、今日はシャマルのせいで散々だ。
あの広場やはやての料理はよかったからいい休日になったと思えば最後であれとはな。
それにしても何で僕はシャマルが出て来るまではやてから目を逸らせなかったんだろうか?
普通に考えてあそこで普通に腕をどかして説明すれば問題なかったはずなんだが……
ためしにあの場面ではやてをエイミィに変えてみたとして…………うん、特に問題なくどかして軽口を言い合っておしまいだ。やはりあの時は何かおかしかったとしか言いようがない。
「ねえクロノ君、今日何かいいことあった?」
「別にこれといったことはなかったよ。どうしてだい?」
「いやいや今日ははやてちゃんとデートだったんでしょ? 何かあったかな〜と」
まったく、エイミィもそんな話が好きだな。
「たしかに一緒に出かけたがデートじゃない。そもそも僕とはやては五つも離れているんだぞ」
「ぶーぶー、可愛くないな。それに意気地なし。せっかくキスまであと一息だったのに」
「待て」
今聞き捨てならないことを言わなかったか?
「な、なんで君は今日の出来事を知っているんだ?」
「ふふふ、じゃーん」
DVD? 何か書いてあるな。何々、『クロノ君とはやてちゃんの初デート』?
「…………」
なるほど、つまりエイミィも一枚かんでいたというわけか。それでフェイトと代わることを拒んだんだな。それもわざわざアースラの記録装置を使ってまで盗撮していたというわけか。
「エイミィ、減棒三ヶ月と大人しく渡して全てを忘れるのとどっちがいい?」
「お、横暴だよ!」
なんとでも言うがいいさ。あの映像を外に出すことだけは絶対に避けなければ。
おまけ
「♪〜〜♪♪〜〜」
ん? 主はやてか。今日はずいぶんとご機嫌だな。
今日はシャマルも急な仕事が入ったということで一人にしてしまったはずだったが何か良いことでもあったのだろうか?
「主はやては今日も元気だったようだな」
「ええ、とっても元気だった見たいですよ」
「ところでシャマル、夕食を食べていなかったが何かあったのか?」
「実はちょっといろいろあってはやてちゃんに夕飯抜きと一週間の間食抜きを言い渡されちゃったの」
一体何をやったんだ? あの温厚で団欒を大事にする主にそこまでさせるとは。
「ところでシグナム、実は今日エイミィさんからとってもいい物をもらったんだけど後で一緒に見ない?」
これは確かDVDという物だったな。
しかしリミエッタ執務官補佐からもらったとはどういうことだ?
「それは何が入っているんだ?」
「とってもいいもの。きっとシグナムも気に入ってくれると思うんだけどヴィータやはやてちゃんにはちょっと刺激が強すぎるかもしれないの」
「ほう、何が入っているのかは知らないが興味はあるな」
「そう、じゃあはやてちゃんたちが眠ったら一緒に見ましょう」
「ああ」
「な、な、な、何だこれは!?」
「はやてちゃんかわいい♪」
み、見なければよかった……
あとがき
やってしまった感が漂うクロノ×はやて第二段。
とりあえず腕枕が書きたかっただけで作った物。
最後のおまけは場合によっては削除します
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