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八神家の朝ははやてとシャマルが食事の仕度をし、ヴィータがザフィーラの散歩に行き、シグナムは早朝のトレーニングをしている。
その後はやては学校に、シグナムたちは管理局に向かったり休みならばそれぞれの時間を過ごす。
だが今朝はそういうわけにはいかなかった。
「38℃、完全に風邪ですね」
「はやて〜、大丈夫か?」
「ははは、ヴィータは心配性やね。寝てれば治るんやから」
はやてが熱を出して寝込んでしまった。
風邪
「わたしは大丈夫やからみんなお勤めさぼったらあかんよ」
「ですがせめてシャマルだけでも」
「ダメや、シャマルは今日支局の方に行くことになっとるんやろ。気持ちはありがたいんやけどこっちの都合で予定を狂わせてしもうたら償いにならへん」
「……はい」
現在の彼らの身分は保護観察中であるがしばらくは管理局への奉仕活動が義務付けられている。
無論レティ提督やリンディ提督ならはやての看病のための休みをくれるだろうが、それに甘えすぎてもいけない。
迷惑をかけた人たちのへの償いは言葉だけでなく行動で示さなければいけないからだ。
「はやて、あたしは今日休みだからずっと一緒にいるよ」
「おーきになヴィータ。せやけど出かけたかったら出かけてもええよ」
「ううん、はやてと一緒にいるのが一番いいよ」
誰よりもはやてに懐いているヴィータにとってそれに勝るものはない。
「そうだな、主はやての看病はヴィータに任せるとしよう」
「ヴィータちゃん、はやてちゃんのことお願いね」
「任せたぞ」
「おう、まかせとけ」
かくしてヴィータによるはやての看病が始まった。
最初のうちは問題なかった。
朝食はシャマルが失敗せずにできた物があったし薬も飲んだ。
寝ている間も起こさないように気をつけながらはやての友だちから借りた漫画を読んで過ごしていた。
問題が生じたのは昼食時になってからだ。
「メシがない……」
シャマルが作った分は朝だけで終わってしまった。はやての具合が悪かったのは朝からだから昼の用意なんかまるでできていない。
材料はあるがヴィータには料理の心得がない。当然作るという選択肢はない。
よく食べるヴィータといえど自分ひとりのことだけなら我慢できる。はやてが苦しんでいるのに比べればさほどのことではない。
だが薬を飲むにはおなかの中に何か入れないといけない。だからせめてはやてが食べる分だけでもどうにかしないといけない。
「誰かに頼むか?」
完全に自炊の八神家では出前をとったこともなければインスタント食品もない。冷凍食品はあるが主食はない。
ならば自分でできない以上は誰かにやってもらうしかない。
だが誰に頼めばいいのかが問題だ。
はやての友人は現在学校で授業中だ。石田先生もお仕事で忙しい。町内会のおじいさんおばあさんは会って話すので連絡先は知らない。
「やっぱ石田先生しかないか」
来てもらえるかわからないが他に頼れる相手もいなかった。
連絡先のメモを開いて受話器をとる。だがボタンを押すよりも先にインターホンがなった。
何かの勧誘か集金かと思ったがでないわけにもいかない。電話の受話器を置いてインターホンと繋がる受話器をとる。
「はい、何の用でしょうか?」
『クロノだ。はやては大丈夫か?』
「は? なんでおまえがはやてのこと知っているんだよ」
今日はアースラに出向いている仲間はいない。テスタロッサだって学校に行ってから知っただろうから連絡がいったとは思えなかった。
『シャマルから連絡があった。昼食の準備を忘れたから二人のことを頼むと』
「シャマルがか?」
家事を行うシャマルは出かけた後にそのことに気がついた。しかし時間的に今さら戻るわけにもいかず知り合いのいるアースラに連絡を入れたらしい。
「でも執務官が離れて平気なのかよ?」
『僕も本当ならエイミィに行ってもらうつもりだったんだが一番手が空いているのが僕だから来ることになった」
「おまえ暇なのか?」
『今日の仕事は何か起きない限りデスクワークだけだ。それももうほとんど終わっている。それよりそろそろ中に入れてもらえないか?』
「あ、わりぃ」
玄関の鍵を開けてクロノを中に招き入れる。
クロノは格好はいつもの執務官服だがその手にはスーパーの袋が下がっていた。
「それではやての様子はどうだ?」
「今は寝てる。顔色も悪くないから大丈夫だと思う」
「そうか、ならまずは君の昼食からだな。キッチンを借りる」
「おう、頼んだ」
クロノの料理の腕は花見の時に堪能した。はやてほどじゃないけどあの焼きそばは美味かった。
「ご馳走様、ギガ美味だったぞ」
「口にあって何よりだ」
クロノの作った炒飯は味も量も十分に満足いくものだった。
「はやての分のお粥はできている。鍋に入っているからはやてが起きたら暖めて食べさせてやってくれ」
「帰るのか?」
「ああ、いつまでも艦を空けておくわけにもいかないからな」
「あれ? 何でクロノ君がいるん?」
「はやて!」
いつの間にかリビングに寝ているはずのはやてが二本の足で立っていた。
熱が残っているようでまだ顔が赤い。
意識がはっきりとしていない様子のはやての足元がふらつく。
「おい!」
倒れかけたはやてをクロノとヴィータがそれぞれ横から支えた。
「はやて、寝てないと」
「そんな身体で魔法を使うなんて何を考えているんだ!?」
「せやけどヴィータのご飯用意せんと」
「それなら僕が用意した。ほら、無理に魔法を使うから熱が上がっているじゃないか!」
赤くなっている額に手を当てるとその熱さが伝わってくる。
魔法の構築と制御はデバイスなしでは全て自分でやらなければならない。その演算は高熱を出して行えるような物ではない。そんな無理をすれば余計に苦しくなるのは当然だ。
「とりあえずベットに運ぼう。ヴィータは湿らせたタオルを頼む」
「わかった」
辛そうなはやてを抱え上げるクロノの指示にしたがってすぐに濡れタオルを用意する。
一刻も早くはやてに良くなってもらいたかった。
ベットで横になるはやての額には冷たい水で湿らせた濡れタオルが乗せられており、首の下には氷水を入れた袋をタオルでくるんだ物を挟んでいた。
そのおかげで熱で朦朧としていた意識はだいぶはっきりしてきていた。
「ごめんな、世話かけてもうて」
「気にするな、それよりも早く良くすることを考えるんだ」
「そうだよはやて、あたしも早く元気になってほしいよ」
「ヴィータもごめんな。心配かけてもうて」
苦しそうなはやての姿に今にも泣き出しそうになりながらも笑みを浮かべるヴィータにはやては優しく微笑む。
クロノもその姿にようやく一息ついた。
「はやて、お粥を作ったんだが食べられそうか?」
「少しなら大丈夫や。持ってきてもらえるん?」
「ああ、ちょっと待っててくれ」
「あたしは薬を持ってくるよ。すぐに戻るからね」
「頼んだで」
二人の姿を見送ってはやては大人しく目を閉じる。
さっき目を覚ました時に感じたのは寂しさだった。
周りに誰もおらず、静かな部屋はヴィータたちが来る前のようでとても寂しかった。
ヴィータがリビングにいるのがわかるとどうしても顔が見たくなってしまい車椅子に乗らずに飛び出してしまった。クロノがいたのは予想外だったがものすごくほっとした。
「やっぱもう一人なのは耐えられへんな」
みんなが来る前はヘルパーさんが来ることはあっても基本的に一人だった。
朝起きて自分の分の食事を作り暇な時間を潰してたまに来る先生から勉強を教えてもらって病院で検査を受ける。そして夜になったら眠るだけだったあの頃。
足が治ることはないと諦め、他の子達と同じようにはなれないと思い一人で生きてきた頃は孤独であることなんかたいして辛くもなかった。それが当然だったから。
けれどみんなが現れて、失う悲しみを得て、リインフォースのおかげでみんなとまた一緒にいることができた今は一人になることは、独りになってしまうことはもう耐えられない。
「やっぱりちょっと泣き虫になってしもうたかな?」
口にしながらもそれが違うことは理解していた。
何も失う物がなかったからあの頃は耐えられた。だけど今は大切な物がたくさんできたから、失いたくない物がたくさんできたから耐えられない。
だけどそれは弱くなったということではない。失うことに耐えられないからこそ失わないように頑張れるのだから。
だがそれでも独りになるかもしれないという想像は一人でいる時に浮かび、はやての心を苦しませている。
「はやて〜、どうしよう?」
「ヴィータ、どうしたん?」
薬箱を抱えてきたヴィータが困り顔で中身をはやてに見せた。
それを見たはやてはすぐに納得した。
「風邪薬があと一個しか残ってへん」
もともとたまに来るヘルパーさんが定期的に補充していてくれていた薬箱はみんなが来て以来減ることはあっても増えることはなかった。
はやての世話をする人が現れたためヘルパーさんが来る必要がなくなったからだ。
「これは買うてこんとあかんな」
あと一回薬の飲んで寝て治ってくれればいいがそうでなかったら今日の夜と明日の朝の分はほしい。
「クロノ君に買うてきてもろうてもええけど、薬局の場所がわかるやろか?」
クロノは基本的にアースラが生活の場だ。たまに家に戻ることはあるが外にでることはあまりない。ましてやそれなりに遠いはやての家の周りのことなどぜんぜんわかっていないだろう。
「あたしが買ってくるよ」
もともとは自分が看病すると言い出したのに自分でできたことはほとんどない。クロノがこなければはやては本当に自分で料理を作ったかもしれないし、作らなかった場合薬が飲めなかったかもしれない。
ベットに運んだときもクロノがすぐに対処してくれたからこうして普通に話すことができている。
誰がなんと言おうとヴィータもはやての役に立ちたかった。
「そやな、クロノ君にもそう伝えてや。よろしゅう頼むで」
「うん」
ヴィータは準備の為に部屋を出て行く。
そんなヴィータの姿がとても微笑ましい。
だがそんな気分もクロノが入ってくると吹っ飛んでしまった。
「どうした?」
昔買った一人用の土鍋をお盆に載せたクロノがすぐそばまでやってくる。
はやては今さらながらヴィータがいなくなるとこの家に自分とクロノの二人だけになってしまうことに思い当たった。
「な、なんでもあらへん」
はやては足のこともあり管理局の手伝いはヴィータたちに任せきりだ。それに管理局に出向くこともほとんどない。
一方クロノもアースラにいるか本局に行くかの繰り返しだ。次の休暇はGWに合わせてアースラを整備に出してクルーの大半が長めの休暇をとることになっているのでそれまでは休みはない。
つまりはやてがクロノと会うのは前回のピクニック以来となる。当然あの時のことを意識してしまう。
(あん時のことどう思ってんやろ?)
シャマルから押収したデータから自分の勘違いであったことはわかっていたがあの時言った言葉自体がなくなったわけではない。
できることなら忘れていてほしいという気持ちと少しは気にしてくれていてほしいという気持ちが混じり合っている。
もっとも当のクロノといえば寝ぼけていたんだろう程度の認識しかしていなかったのだが……
「体は起こせるか?」
「う、うん、なんとか」
両手をついて身体を起こす。それだけの作業にもかかわらず身体がふらつく。
どうやらはやてが思っている以上に身体の調子は良くないようだった。
「やっぱり辛そうだな」
「うん、そうみたいやな」
ヴィータの前ではできる限り元気に振舞っていたが限界が来たようだ。
あるいはみんながいないからこそそんな弱音を出すことができたのかもしれない。
そんなはやての姿にクロノはしばし眉を顰めながら考え、覚悟を決めた。
「た、食べさせた方がいいか?」
顔が赤くなるのがよくわかった。しかしはやてもそれに気づく余裕がないほど取り乱していた。
「な、何言うてんねん! そ、そんなの嬉しいけど恥ずかしいやん」
「そ、そうだが自分で食べられるか?」
「…………食べさせてくれるん?」
「あ、ああ」
頬を赤く染めながら訊いてくるはやてから目を逸らしながら答える。
そんな照れたクロノの姿がはやてを落ち着かせた。
「そんなら頼むわ」
だから簡単にお願いできた。
「ああ」
椅子がなかったのでクロノはベッドの端に腰掛けて土鍋の蓋を開ける。
まだかなりの量の湯気を出すお粥は青菜をまぶした健康を考えた物だ。
「おいしそうやな」
「君ほどの腕はないさ。口に合うといいが」
レンゲで掬いはやての口元へと持っていく。
だが湯気の立ち上らせるそれは一口で食べるに熱すぎるように思えた。
「まだちょっと熱いんちゃう?」
「だが冷めるにはもう少し時間がかかるぞ」
「そんならクロノ君が冷ましてくれればええねん」
「……こんなことで魔法を使うつもりはないぞ」
鈍いなあと思いながらはやては苦笑を浮かべるが、それを満面の笑みに変えてはっきりと告げる。
「そんなことせんでもクロノ君がフーフーしてくれればいいだけやん」
「なっ!?」
「そんでもってレンゲをこっちに出すときはあーんやあーん」
「なっ、なっ、何を言っているんだ!?」
取り乱すクロノの姿にはやては心が満たされていく。こんななんでもないやり取りができるということがわずかでも孤独を感じて生じた不安が消えていくのが良くわかった。
(クロノ君と一緒におるとなんかほっとするんよな。すずかちゃんやなのはちゃんといる時ともシグナムたちといる時とも違う感じや。やっぱりこれが好きって感情なんやろうか?)
はやては自分の中に生まれた感情をまだ持て余していた。クロノに対して特別な感情をどう分類したらいいか決めかねているのだ。
アリサやすずかならそれを恋だと言い切るだろう。
なのはやフェイトなら同じように頭を抱えるかもしれない。
はやてはよく本を読むこともありそれが好きだという特別な感情である可能性が高いことはよく理解していた。
だがそんな感情を知ってはいてもそれほど顔をあわせているわけでもないクロノに抱くとは信じられなかった。
「まったく、それだけ元気があれば十分だな」
憎まれ口を言いながらもクロノは息を吹きかけ冷まし、それからはやての口元へとレンゲを運ぶ。
だがそこから先に進む前で動きが止まった。
「あ、あ、あ……」
言おうとはしているのだ。
恥ずかしさから顔を赤くしながらも
はやてもさっきは調子に乗ってそんな提案をしてしまったが実際にされるとなると動悸が異常に早くなり、熱も一気に上がったように感じられた。
(こ、これは思うとうた以上に恥ずかしいな)
「…あ、あーん」
「あ、あーん」
くわえる。程よく冷めたお粥がの味が口の中に広がっていく。
「…ちょっとしょっぱいな」
「汗をかくから塩分を多めにしておいた」
「せやか。うん、なかなか美味いで」
「それは何よりだ。ほら、あーん」
一回やって腹が決まったのか二回目以降はそれほど苦労することなく言えた。
一口、また一口とはやての口の中に入っていく。
クロノが作ってくれたお粥は十分においしく、はやてが思っていた以上に食べることができた。
だがやはり全部食べられほど体調はよくなかった。
「もうええで」
「半分か。だがこれだけ食べられれば十分だろ」
土鍋に蓋をし、お盆ごとサイドテーブルに置くと薬と水を渡す。
それを飲みコップとゴミをクロノに渡すと布団に横になった。
「じゃあ僕はこれを片付けてくる。大人しく寝ているんだぞ」
「あ」
立ち去ろうとするクロノへとっさに手が伸びる。
「…はやて」
「あ、ごめんな」
思わず掴んでしまった裾から手を離し、布団な中にしまう。
ただキッチンへ片付けにいくだけなのにクロノが遠くに行ってしまう様に感じてしまい、つい手が伸びてしまった。
「…はぁ」
「クロノ君?」
クロノは再びベッドの端に腰掛け、お盆を置く。
「君が寝るまでここにいるさ」
「ごめんな」
「いいさ、病気の時には気が弱くなるものだ」
優しい、本当にそう感じる。
「なら手握っててもろうてもええか?」
「ああ」
伸ばした手を握られるとずっと気分が楽になった。
「クロノ君の手は冷たいな」
「君の手が熱で熱くなっているだけだ」
「まあそういうことにしとこうか」
ひんやりとした感触を右手に感じながら目を閉じる。
手が冷たい人は心が温かいという言葉を思い出しながらはやては眠りに落ちていった。
はやてから寝息が聞こえるようになったがクロノはまだはやての手を握っていた。
正確に言うならはやてがしっかりと握っているせいで離すことができなかった。
「これじゃあ片付けられないだろう」
溜息を吐きながら、愚痴をこぼしながらも無理矢理離すつもりはなかった。
はやてに限らずなのはにしろフェイトにしろまだ九歳の少女なのだ。
クロノが出会ったときは三人とも一流と言っていいだけの力を持った魔導師だった上に精神年齢が高いため忘れそうになるがまだまだ甘えたい盛りなのだ。
自分だってその頃はまだ執務官にはなっておらず士官学校でエイミィや彼女を通じて知り合った知人とそれなりに楽しく過ごしていたのだ。
だがその歳ではやてはすでに甘えるべき親がおらず、また家族といえる者達にたいしてすら自分が主であるという意識からか積極的に甘えることはできないし、弱い部分も見せられない。
今日はやてが風邪で倒れているのも関わらずヴィータ以外のメンバーが休みの申請をせずに勤務にでているのもはやてがそれを拒んだからだというのは想像するのに難くない。
それに加えて闇の書事件で負うことになったいくつかの罪もある。
ヴォルケンリッターたちのことは仕方ないにしてもせめて闇の書が重ねてきた罪までは背負わないでもいいと思う。
はやての前の主がいたのはもう十一年以上も前、クロノがまだ三つだった頃の話だ。その頃はまだはやては生まれてもいない。
多くの人々にこんなはずじゃなかった現実を与え、クロノ自身の父を奪った闇の書にたいして思うところがないわけではない。
だがその頃のことを背負う責任などはやてには欠片もないのだ。
闇の書事件が本当の意味で終わりを見せることができたのはいくつかの偶然が重なったためだ。
なのはやフェイトのような闇の書にたいして純粋な魔力ダメージで大きなダメージを与えられる高い魔力値を持つ魔導師がいたこと、アルカンシェルの導入が間に合ったこと。
だが何よりも一番大きかったことははやてがマスターになったことだ。
はやてが主にならなければヴォルケンリッターが一人も殺さずに蒐集を行うことはなかっただろう。
グレアム提督もクロノの説得を受けたところで受け入れてはくれなかっただろう。
そしておそらくは暴走した闇の書の意志から管理権を取り戻すこともできなかっただろう。
まるではやてが主になった時、闇の書がその名に終わりを迎えることが必然であったかのようにそれまでの長い戦いの歴史に終止符が打たれた。
まだいろいろと後処理の問題は残されているがそれも解決するのは時間の問題だろう。
そのこともあってかクロノの心中にははやてにたいして感謝の念も強い。
管理局の人間として、執務官としてはやてたちの力はありがたい。だがやはりできることなら管理局の仕事に関わらず、静かに幸せに暮らしてほしいと思う。
だがはやてがその道を選ぶことはないだろうと思う。
たとえ全ての人がはやてたちを許し、償いを終えたとしてもはやては守護騎士の主として管理局に残る道を選ぶだろう。
だからせめて、彼女の心が潰れてしまわないように支えになってあげたいとクロノは思う。
あとがき
人が入れ替わるから一人称をあきらめて三人称にしたらずいぶんとかたくなったような気がする。
三人称での心理描写は難しい……orz
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