「これはええ眺めやね」
「そうだね」
人の生活の名残のない山奥、唯一見えてんのが崩れた山肌からむきだしになっとる建造物。
周りには人の暮らしの名残はあらへんだけにまさに廃墟や。半壊しとるのもいい味を出しとる。
『三人とも、任務中だということを忘れてないか?』
「せやかてこの景色を見たらそう思うやん」
「うん、それに大丈夫だよクロノ、仕事のことは忘れてないから」
「こまけえことをいちいち言うなっての」
『…ならいい』
ははは、あいかわらずクロノ君はおかたいなぁ。
「ほなさっそくお仕事しよか」
「おう」
ファーストミッション 前編
今回の任務は遺跡発掘中に起動したロストロギアの停止及び回収や。最悪の場合は破壊の許可も出とる。
メンバーはわたしにフェイトちゃん、ヴィータ、それと別の場所から遺跡内に侵入するアルフにザフィーラ、バックアップの為に待機しているクロノ君にシグナム、発掘隊の治療に向かっているシャマルの八人や。
正式にはわたしとフェイトちゃんの任務なんやけどクロノ君はもともとフェイトちゃんのバックアップで来ることになっておったしアルフはフェイトちゃんの使い魔や。
それにシグナムたちもわたしの守護騎士やから参加が決まって一気に大所帯になってしもうた。
クロノ君は貴重な戦力の無駄遣いだと愚痴っておったけどわたしはみんながいて安心できた。
わたしにとっては実務は初めてやからこれでも緊張しとるんやで。
「だけど発掘チームもあほだよな。ロストロギアの発掘に来て発動させちまうなんて」
「ううん、古代文明の中には私たちのより技術が上の物もあるから不測の事態は起きやすいんだってクロノが言ってた。
ユーノもだから魔法学校に行って防御と補助の魔法をしっかりと習わされたんだって」
「は〜、ユーノ君が防御魔法得意なのはそんな理由があったんやね」
防御魔法は落盤とか防ぐのに使えそうやしバインドもそうやな。
怪我しても治療できるし転移で安全な場所に移動することもできる。
その代わり遺跡を壊してしまう可能性のある攻撃魔法は得意やない。
上手いこと考えられとんな〜。
「で、どんなロストロギアなんだ?」
「まだわからない。強い魔力を感知してから発掘作業は一時中断。
奥のほうにいて詳しいことを知っていそうな人たちは怪我をして今は治療中。
わかっていることはロストロギアが発動し、この遺跡の防衛システムが作動していることだけ」
「つまりわたしたちはその防衛システムを突破してロストロギアを回収すればええんやな」
「うん、だけど遺跡が崩れる可能性があるから広域魔法や破壊力が高すぎる魔法は使えないよ。
ヴィータのギガントやはやてのラグナロクはもちろんダメ。私もザンバーフォームは直接切るだけなら大丈夫だけど魔法は撃てないから気をつけて」
広域魔法はダメなんか。ってことはもしかしてわたしはものすごく大変なんやないか?
「つまり打撃魔法なら問題ないんだろ。それに防衛システムとやらもそういうのが使えねえなら簡単だな」
「うん、騎士たちにはうってつけの任務だろうってクロノも言ってた」
「へ、わかってんじゃねえか」
みんなは近接戦闘に特化しとるしフェイトちゃんも近接戦闘得意やしやっぱりわたし足手まといなんやちゃうんか?
『なあなあクロノ君』
『どうしたはやて、何かあったのか?』
『そうやないんやけど…うちここにいる意味あんの?』
『ああ、そういうことか』
クロノ君も念話になんや楽しそうな空気が混じっとる。
まったく、わたしは真剣に悩んどるというのに……
『大丈夫だ。君のブラッディダガーは強力だし使い勝手もいい。
落ち着いて対処すれば危険になることはないはずだ。安心するといい。
それにフェイトは攻撃に特化しすぎているから後方支援をしてくれる仲間がいたほうがいい』
『なるほどな、そんならええ。ありがとな』
クロノ君が保証してくれ取るんなら大丈夫やろ。この手のことにはシグナムたちもクロノ君のこと信頼しとるようやし。
『ああ、後それともう一つ』
『何や?』
『フェイトがうっかりミスをしないように気をつけてくれ』
『クロノ!』
「えっ、フェイトちゃんも聞いてたんか?」
わたしはクロノ君だけに回線開いといたのに。
「最後の部分だけクロノから。はやて、クロノと何話してたの?」
「た、ただの世間話や。それにしてもフェイトちゃんうっかりやさんなんか?」
「なんだ、テスタロッサはシャマルみたいに砂糖と塩間違えたり風呂焚き忘れたりするのか?」
「そ、そんなことはないよ」
ははは、意外やな。フェイトちゃんはしっかりしているイメージがあったんやけどうっかりやさんなんやね。
それにクロノ君も堅物やと思っとたのにそんなお茶目な部分があるとは思わへんかった。
せやけど上手いこと緊張が抜けたわ。これも指揮官としての必須能力なんかな。
「…来た」
「うん」
あれが防衛システムやな。
全身が黒くてこのくらい中だと見づらいんやけど形は人型やな。手には何も持っていないのとごつい爪生やしたのと槍を持っとるのがいるな。
『こっちでも確認した。魔力値からしてAクラスだ。数が多いかもしれないから気をつけろ』
「了解」
「任せとけ」
「しっかりやるから安心しといて」
デバイスにはまだちょっと不安があるんやけどまあ大丈夫やろ。
「Plasma Lancer」
「Schwalbefliegen」
はやてたちもアルフたちも無事に中に侵入し、奥に向かって進んでいる。
何も問題なく事態は進んでいる。これだけの魔導師及び魔導騎士を投入しているのだから当然だ。
「主はやてたちも無事に進んでいるようだな」
「ああ、すまないな、君に残ってもらって」
「かまうことはない。主はやてにはヴィータもテスタロッサも付いている。それにバックアップの必要性も理解している」
「そういってもらえると助かるよ」
僕たちが待機している場所はアースラではなく遺跡のから少し離れた場所だ。
そこに観測用の機材を展開し、発掘隊からもたらされたわずかなデータを元に指揮を執っている。
今回突入しているのははやてたち二チームのほか武装局員が一個中隊来ている。
武装局員は全員守護騎士とも訓練経験があるものたちで固めてあるから協力できるはずだ。
今回の任務も人員もレティ提督が用意してくれたから問題はないはずだが、管理局内外を問わずはやてたちに対しての強硬派には注意が必要だ。
そのためはやての初実戦に備えて普段以上に注意していたけどどうやら問題はなさそうだ。まあ他にもいろいろと手は打っておいてあるからそうそう表立って行動はできにないようにしてあるし大丈夫そうだ。
「さすがにフェイトちゃんたちは速いね〜」
「ああ、さすがだ」
はやてたちのチームだけがかなり奥まで到達している。他の武装局員もアルフとザフィーラも慎重に進んでいるのにたいして少々急ぎすぎかもしれない。
とはいえ武装局員たちとでは能力に差がありすぎるしアルフとザフィーラは拳で一体一体倒しながら進んでいる。
それに対してはやてたちは遠くにいるときはフェイトのプラズマランサーとヴィータのシュワルベフリーゲン、はやてのブラッディダガーで道を開き、近くではハーケンとグラーフアイゼンでとバリエーションがある。
倒すのにかかる時間が少ないし、確実に倒しているのだから問題はないかもしれない。
だがやはり一チームだけ先行しすぎるのは少し気になるな。
それにもう一つ、気になることがある。
「はやてたちには少しペースを落とすように言ってくれ。中の様子も奥のほうはわかっていないし後半息切れすると困る。それと救助された発掘隊からの報告はまだか?」
「了解。発掘隊からは今話を聞いてるところのはずだよ」
「そうか、少し気になるから速めに報告をするように伝えてくれ」
僕の気のせいならいいんだが念には念を入れて損はないだろう。
「何か気になることがあるのか?」
「ああ、入口にもかかわらず少々数が多すぎる気がしてね」
すでに倒した数は僕が数えていただけで武装局員達が十二、アルフとザフィーラが三十、はやてたちは六十を越える。
奥に行くにつれてもっと増えることを考えるとおそらく千は下らない。
となるとここの防衛システムはかなり強力な物のはずだ。
「奥のほうに行っていた人たちからの詳しい報告が来たよ。モニターに出すよ」
モニターに報告内容が羅列される。
その全てに目を通していき、最後に添えられた発掘隊の私見の項目で目が留まった。
最悪だ。
「エイミィ、突入は一時中断、すぐに呼び戻してくれ」
「えっ、うんわかった」
だがエイミィが通信回線を開くよりも前にいくつかのモニターにノイズが走った。
『はやて、フェイト、ヴィータ、聞こえるか!?』
念話を送るが反応がない。
「遺跡内に結界反応有り。フェイトちゃんたちはそこに入っちゃったみたい」
「指示内容変更、武装局員は直ちに遺跡内から退去、その後遺跡全体をカバーできる規模の強装結界を展開。
内部で何があろうとも被害を外に出すな。
アルフとザフィーラは状況説明の後突入再開、僕とシグナムはフェイトたちの援護に向かう」
「どういうことだ?」
「説明は道中で行う。エイミィ、状況は理解できているか?」
「大丈夫、アルフとザフィーラには私から説明しておくよ」
「よし、シグナム、急ぐぞ」
「わかった」
頼むから間に合ってくれよ。
奥に行くに連れて数が増えてきよる。それにさっきから空気が変や。
「なあフェイトちゃん」
「うん、結界に閉じ込められてる」
やっぱりか。どうもさっきからへんやったもんな。
「さっきから通信しているんだけど通じていない。たぶん通信妨害の機能もあると思う」
「ぶち破れないのか?」
「あかん、力づくで破るとなると遺跡が壊れてもう。そうなったら生き埋めやで」
「うげ、それは嫌だ」
まったくや、こんなところで生き埋めになんかなりたくないわ。
「たぶんこの結界も防衛システムの一部だと思う。だからそれを止めれば結界も消えるはず」
「つまりやることは変わらへんってことやな」
「なんだ、だったら構わねえじゃん」
「うん」
ならクロノ君たちに心配かけへんように急いがへんとな。シグナムも突入してしまうわ。
にしてもこの空気が変なのは結界のせいだけやないような気がするんやけど気のせいなんかな?
しかしわからん以上は前に行くしかあらへんわな。
ヴィータやフェイトちゃんも一緒なんやから大抵のことは大丈夫やろ。
とはいえ……
「なんやさっきからやたらと数が増えてへんか?」
話しながらも順調に倒しておったにもかかわらずいっこうに数が減らん。
なんか無限に湧いてきよるような気がするわ。
「ヴィータ、はやて、下がって」
「おう」
「プラズマ」
「Smasher」
フェイトちゃんのプラズマスマッシャーが通路にあふれる傀儡兵を一気になぎ払う。
せやけどすぐに壁や床から新しい傀儡兵が現れおる。
「今のうちに前に」
「了解や」
それでも完全に姿を現すまでには時間があるし、でてくる数ももとからいた数に比べれば少ない。
この間に少しでも先に進まなあかん。
「私は後ろから来る敵に備えるからヴィータは前の敵を、はやては私たちのサポートをお願い」
「わかっとる。刃もて、血に染めよ。穿て、ブラッディダガー」
わたしが生み出した八つの白く光る刃が前に現れて傀儡兵を貫き爆発する。
撃ちもらした分はヴィータが砕く。
後ろから来る傀儡兵はフェイトちゃんが追いつかれないように撃ち落していく。
フェイトちゃんはミッド式魔導師やけど近接戦闘の方が得意やし、攻撃に特化しとるからこういう迎撃戦はあまり得意やない。せやけどわたしじゃ守れ切れへん。
なのはちゃんやザフィーラなら上手くやるんやろうけど二人ほどの防御力はわたしにはあらへんし、フェイトちゃんのような細かな攻撃方法もあらへん。それに身体を動かすことに慣れてへんから近づかれたら反応しきれへんからな。
「くそっ、どんだけ湧いてくるんだよ!」
「結構、きついかな」
「弱気になったらあかんで二人とも。地力ではわたしたちのほうが上なんやから落ち着いて対処すれば大丈夫なはずや」
こういう時は弱気になったらあかん。終わりの見えないことには不安になるものやけどだからって不安に飲み込まれてしもうたらどうにもならへん。
「大丈夫だよはやて、あたしは弱気になんかなっていないから」
「私もまだまだ大丈夫。ありがとう、はやて」
デバイスも完璧やない今の私にできることはこんなことぐらいやからな。
せやけどやっぱり少しきついで。どこかで一度体勢をたて直さなあかんな。
「三人とも伏せろ!」
この声は!?
「Schlangebeiβen」
「Stinger Snipe」
後ろから連結刃の刃と水色の魔力光が通路を駆け抜ける。
二つの力は的確に敵を貫き後ろにいた敵も、前にいた敵も全てを砕いていく。
そして新たに三体の傀儡兵が姿を現してくる。
なんで三体だけなんや? さっきフェイトちゃんが一気に倒した時はあんなに出てきおったのに。
「三人とも無事か?」
「大丈夫だよ、クロノ」
「なんだよシグナムまで来たのかよ。あたし達だけで十分だってのに」
「それだけの口が叩けるなら十分だな」
クロノ君にシグナム、二人とも来てくれたんか。
はあ、わたしらだけじゃ解決策が見つからへんかったからな、ほんま助かるわ。
「だけどどうしてクロノたちが?
私たちだけじゃそんなに不安かな?」
「そうじゃない。君達の能力は信頼している。だが状況が変わった。
この遺跡はただの遺跡じゃない。古代の研究所だ」
「魔力吸収機能?」
それはまた名前からして厄介そうな物が出てきよったな。
クロノ君の説明を要約するとこの遺跡はミッドチルダと同じように次元間航行技術を持つ世界の遺跡で本来この世界の技術で造られた遺跡ではないんやそうや。
もとからこの世界は文化レベルゼロ、つまり人の住んでない世界やからそこで周りのこと気にすることなく研究に没頭するための場所なんやて。
そんでその世界の技術らしき物が見つかる遺跡に良くあるものと同じ物が見つかっていたことが奥に行っておった発掘員からの報告でわかったらしい。
そんでこの遺跡の防衛システムの正体もわかったということならしいんやけど……
「なあクロノ君、結局のところどういうなん?
別に身体から魔力が抜けていくような感じはあらへんし魔法が減衰することもあらへん。
せやったら一体何の魔力が吸収されているん?」
「僕たちの魔力は元は空間に満ちている魔力素を体内に吸収して得ている物だ。
つまり総魔力量とは体内に蓄えられる魔力の許容量のことで、魔力の回復は周囲の魔力を休息によって魔力素を体内に取り込むということだ。
ここまではいいかい?」
そこらへんはもちろんわかっとる。
そんな魔導騎士として基本的な知識はリインフォースから全部もらっとるからな。
「魔力吸収装置はその魔力素を吸収し動力に変えている。
そして僕らが使い終わった後の残存魔力も吸収される。
さっきから現れている傀儡兵はその魔力を使って生成されている物だ。
つまり魔力の拡散量の多い魔法や余剰魔力の多い魔法を使って倒しても数は減らないんだ」
「それってつまり打撃魔法や射撃魔法で戦わないといけないってこと?」
「ああ、幸いデバイスに組み込まれている予備魔力蓄積石や体内に取り込まれている分の魔力は吸収されない。
無駄の少ない打撃魔法なら数を減らすことができる」
それってわたしにとってますます大変な状況になったとちゃんか?
ほんまにブラッディダガー以外の攻撃できへんようになってしもうた。
それに魔力素を吸収してってもしかして……
「なあクロノ君、魔力素を吸収して生成って、もしかしてえらいことになってんのとちゃう?」
「あ、そうか、魔力素がないと休息をとっても魔力が回復しないんだ」
フェイトちゃん、それもあるんやけどもっととんでもないことになっているかもしれへんのやで。
クロノ君も苦い顔しとるし、予感的中かな?
「別に回復できなくてもこのまま行けばいいだけだろ」
「少しは考えろ。周囲に拡散した余剰魔力が使われるということはカートリッジをロードするたびに数が増えるということでもあるんだぞ」
「げぇ」
せやけどあれぐらい相手シグナム達ならカートリッジ使わへんでも大丈夫やろ。
ヴィータもこれまでまったくカートリッジ使ってへんし。
「…クロノ君、どんぐらいおると思う?」
「…予測も付かないな」
「はやて、クロノ、どういうこと?」
「なんだよ、わかるように説明しろよ」
やっぱりフェイトちゃんもヴィータも気がついておれへんようやな。
せやけどこんなこと戦闘には必要ないことやしあたりまえのことやから意識してへんでもしょうがないんやけどな。
特にヴィータたち守護騎士はわたしからの魔力提供を受け取るわけやし
「あんなヴィータ、大気中の魔力素はわたしやフェイトちゃん、なのはちゃんが限界まで魔力使うた後に休んで全快したとしてもなくならへんほどの量があるんや。
たぶんよっぽどの人数が密集してでもおらんと不足することはないはずや」
「その魔力素が全て傀儡兵の生成に回された場合どうなると思う?」
「……とんでもない数の傀儡兵が作られる」
「…マジかよ」
ははは、もう笑うしかあらへん。
なんてとんでもない防衛システムや。これを考えたもんはよっぽど意地がわるかったんやろうな。
無限に近い数で生み出される傀儡兵に回復できない魔導騎士。
これで突破は不可能に近いんとちゃう。
「どうにかしていったん引き返すの?」
「けどどうやって結界破るんよだよ。
壊せるほどの魔力出したら遺跡が壊れて生き埋めなんだろ」
「ああ、だから引き返さない。
それにこの手の防衛システムは過去に幾つか見つかっている。
突破は十分に可能だ」
何言うてんねん。こんなのどう突破できるねん。
ポンッ
ん? 頭の上になんか乗せられとる。
「はやてもそんな顔をするな。君の騎士たちが困っているぞ」
クロノ君……
ならこの頭の上に乗せられた手はクロノ君の手か。
帽子越しなのが残念やけど少し元気ができてきよった。
周りを見回せばヴィータとシグナムがこちらを見ている。
ほんま、困った顔しとんのな。せやな、マスターのわたしがこんなところで不安に感じてたらあかんな。
……あのフェイトちゃん、なんでそんな顔でわたしを睨むん?
「…クロノとはやて、最近仲いいよね」
「そ、そやったかな?」
「さっきも二人だけで念話で話していたし」
「そういやこの前はやてが風邪引いた時も看病に来てくれてたっけ。
あん時の炒飯はギガ美味だった」
「…………」
ヴィータ、なんでそんな火に油を注ぐようなこと言うねん。
それにシグナムもどうして目線を逸らすねん。
ああ、フェイトちゃんの目がますます釣りあがっていく。
「ま、まったく、何を言っているんだ。
風邪を引いた時はシャマルに頼まれて行っただけだ。
フェイトもなんでそんな不機嫌そうなんだ?」
「…ううん、なんでもない」
「ならいい。作戦を説明する。
あまり時間をかけたくないから今日中に終わらせるぞ」
あとがき
予定よりも多くなってきたので前後編に変更です。
ようやくフェイトを絡ませられて満足です。
しかし話はシリアス風味、この空気のまま続けられるかな……
もどる